アート系トーク番組 art air の日記

アート・美術・幼児造形などについて

 保育学研究の方法に関する情報(保育内容・表現・造形を中心に随時更新)

保育学研究 第55巻 第3号 2017年 pp.105-120

「保育フォーラム・保育学の研究方法論を考える(1)保育実践と質的研究:その「質」を問う  保育学研究 / 55 巻 (2017) 3 号  p. 105-120 」

とても役に立つ情報。

https://www.jstage.jst.go.jp/article/reccej/55/3/55_105/_pdf/-char/ja

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「保育フォーラム・保育学の研究方法論を考える(2)保育実践研究:その可能性を探る 保育学研究 / 56 巻 (2018) 3 号  p. 229-244 」

とても役に立つ情報。

PDFファイルで公開され次第、更新します。


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日本保育学会の論文執筆のための手引書

http://jsrec.or.jp/pdf/2015/01/20150128_tebiki.pdf


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時間に制約のある片付け場面における保育者の援助と意図

箕輪 潤子, 秋田 喜代美, 安見 克夫, 増田 時枝, 中坪 史典, 砂上 史子  保育学研究 2017 年 55 巻 1 号 p. 6-18

→因子分析の統計によるコード化、カテゴリー化など、最先端の研究方法が駆使されている。

https://www.jstage.jst.go.jp/article/reccej/55/1/55_6/_pdf/-char/ja

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保育実践をフィールドとするエスノグラフィーとは何か

岩田

http://www.js-cs.jp/wp-content/uploads/pdf/journal/17/cs2011_11.pdf#search=%27%E4%BF%9D%E8%82%B2%E5%AD%A6+%E8%AB%96%E6%96%87+%E6%9B%B8%E3%81%8D%E6%96%B9%27

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【教育研究のメソドロジー(方法論)】

本「教育研究のメソドロジー」秋田/喜代美、 恒吉/僚子、佐藤/学、2005年、東京大学出版会

教育の場をより豊かに、より実りあるものへと願う研究者が、自らの軌跡からメソドロジーの理念と方法を解き明かす。心理学・社会学歴史学などの分野を越境した、教育の場にかかわる様々な教育分野への道標となるテキスト。

教育研究のメソドロジー―学校参加型マインドへのいざない

教育研究のメソドロジー―学校参加型マインドへのいざない


目次 
Ⅰ 教育の“場(フィールド)”へのいざない

1、教室のフィールドワークと学校のアクション・リサーチのすすめ(佐藤 学)
2 子どもと教師が生きる場(フィールド)の発達研究(秋田喜代美)
3 学習過程研究としての認知カウンセリング(市川伸一)
4 学校文化を書く:フィールド・プレーヤーとして(志水宏吉)
5 研究における「わたくし」の領域と異文化の研究(恒吉僚子)
6 フィールド精神でフロンティアをひらく(やまだようこ)


II 教育の場研究の系譜と技法

1 質的調査と学校参加型マインド(恒吉僚子・秋田喜代美)
2 量的方法(市川伸一)
3 授業のディスコース分析(村?姥__法? エスノグラフィー(志水宏吉)
5 アクション・リサーチ(秋田喜代美)
6 ライフストーリー研究(やまだようこ)
7 比較フィールドワーク(恒吉僚子)
8 歴史的研究(佐藤 学)

http://www.utp.or.jp/bd/4-13-052076-8.html

日本保育学会における主たる研究領域

日本保育学会 http://jsrec.or.jp/ より

A-1 保育学原理・幼児教育学[保育・幼児教育理論(理論 歴史 思想など)]
A-2 保育学原理・幼児教育学[保育・幼児教育制度(制度 行財政など)]
A-1 保育学原理・幼児教育学[保育・幼児教育研究法(エスノグラフィー ライフヒストリーなど)]


B  乳幼児心理学(発達心理学 保育心理学 幼児教育心理学 発達臨床心理学など)


C  小児保健・小児栄養(小児科学 小児保健学 ハビリテーション 小児栄養学など)


D-1 保育内容[総論(教育課程 保育計画 カリキュラム 領域論など)]
D-2 保育内容[健康(保健 基本的生活習慣 運動 養護など)]
D-3 保育内容[人間関係(集団生活 あそび 社会規範など)]
D-4 保育内容[環境(自然環境 社会環境 園内室内環境など)]
D-5 保育内容[言葉(おはなし 絵本 人形劇など)]
D-6 保育内容[表現(美術 音楽 身体表現 総合表現など)]


E  乳児(3歳未満児)保育


F-1 特別に援助を要する子の保育[障害児保育]
F-2 特別に援助を要する子の保育[気になる子の保育(被虐待児 不適応児など)]


G-1 保育実践(現場)研究[保育環境・保育援助]
G-2 保育実践(現場)研究[保育形態・保育方法]
G-3 保育実践(現場)研究[保育評価(第三者評価など)]
G-4 保育実践(現場)研究[保育実践研究法(実践研究方法論)]


H 保育者養成(倫理 専門性 資格免許 養成 研修など)


I 子育て支援


J   地域の専門機関との連携(保・幼・小の連携 総合施設 地域ネットワーク論など)


K  児童文化(児童文化 メディア 遊・玩具・教材開発 伝承遊びなど)


L  児童福祉(乳児院児童養護施設・障害児福祉施設 児童虐待など)


M  諸外国の保育・比較保育・多文化保育


N  ジェンダー・世代間交流


O  保育経営


Z  その他

理論研究の方法(保育学、教科教育学を中心に更新中)

保育学における造形表現や、

教科教育学における図画工作、美術科教育学において

理論研究(仮説構築型・仮説検証型)は、いかに行うことが可能なのでしょうか?

この問題は、くりかえし議論や考察が行われておりますが、

決定的な解決方法は、まだ生み出されていないようです。

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研究における【内容】は、大別すると以下のようになると思われます。

また研究における【方法】では、学問領域によってさまざまですが、保育学や教科教育学においては、以下の方法がよく援用されます。


【研究の内容】

理論研究・・・仮説構築型 と 仮説検証型  
(理論構築やモデル化をめざす)

実証研究・・・実態解明型 と 実態検証型
(ある事柄から知識の獲得をめざす)

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【研究の方法の一例】

質的研究・・・文章や文字などの質的データの分析から、ある出来事を解明しようとするもの。

量的研究・・・数値や数式を用いて計量的に現象をとらえ、説明しようとするもの。

歴史研究(文献研究)・・・過去の出来事に対し、時期で区分しながら歴史的事実に迫ろうとするもの。

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しかし保育学や美術科教育学など、学際的、領域横断的な学問においては、理論的な研究を、どのような方法や文体の様式で、記述していけば良いのかは、いまだ確立されておらず、論文を書き始めようと思う研究者には困難が予想されます。

そこで教科教育学における理論研究を調べたところ、近年、理論研究の方法論について検討した論文を複数発見しました。


今回は、その中で、私的に一番参考になった、社会科教育学のものを紹介します。
同じ学際的で領域横断的な教科である社会科教育学にも似たような問題があるようですが、以下の整理や理論研究の方法は美術科教育学にも援用できそうです。

本文のリンクを以下に掲載します。

また下記に私が要約したものを掲載します。

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社会科教育における理論研究の動向

川口広美 日本社会科教育学会 2015 巻 (2015) 125 号 p. 96-107

https://www.jstage.jst.go.jp/article/socialstudies/2015/125/2015_10/_pdf/-char/ja


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社会科教育における理論研究の動向の要約


【理論の変革・創造的研究】


1)関連学問の成果を活用して理論の変革・創造を行う研究(カリキュラムへの提案型?)

・現在の図画工作(保育学)の原理的・実践的課題を示し、(先行研究)

・それに対しての答えとして関連学問(美学・心理学など)の研究成果を援用して、美術科の授業を構想する前提としての理論を明確にしようとする研究。

(例)ディベート勝ち負け成否論争に対して、シャンタル・ムフのラディカル民主主義の理論を援用して、成否論に新たな視座(構想)をあたえる研究。



2)授業(保育)の創造を通した理論の変革・創造を行う研究(カリキュラムの開発型?)

・従来の実践に関する理論を批判的に吟味し、(先行研究)

・それに代わりうるより優れた理論を提示する。(仮説提示)

・さらにその理論を具体化した授業案を提示する(授業案・提示)

・具体的なカリキュラム例を示す。(授業カリキュラムの提案)

・実践の検証は、今後の課題へ。

(例)倫理の授業、今まで多様な価値を理解。しかし受動的モデル。
 価値を生成する授業の仮説モデルを独自で構想。(能動的モデルの新たな提示)



3)授業の創造・実施・評価を通した理論の変革・創造を行う研究

・上記の内容が、実際に授業で実施・検証されていないため、理論の有効性が弱いとされてきた。そこで理論の創造で終わらずに、実施、検証まで行ったもの。



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【理論の分析(解釈・説明)的研究】

1)優れた理論に基づく授業実践から理論の抽出を行った研究

・たとえばアメリカの優れた理論をもった鑑賞教育の授業実践から理論を抽出するなど。


2)優れた授業実践の説明・解釈を通して理論を抽出する研究

・授業実践そのものに価値があるとし、授業実践の説明・解釈を目的におく研究。ただし個別の授業実践の説明にだけに留まらず、その説明から授業実践の課題を考える示唆を引き出すものとなっている。

(例)海外の優れたフィンランドの4年間をかけた社会に認識カリキュラムの授業や、イギリスのシチズンシップ育成の授業などの説明・解釈をとおした理論化など。グローバル化に対応したドイツの歴史カリキュラムと日本のものの検討。



3)理論の再解釈により新たな理論の抽出をおこなった研究

・これまでの先行研究で事実の確定や分析が行われたものを、今日の課題から見直し、再評価を図ろうとする研究。



4)多様な理論の整理から新たな理論を抽出する研究

・これまでの理論に関する先行研究網羅的に取り上げ、その理論を整理することで現段階までの到達点と残された課題を導きだす研究


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【理論の経験・実証的研究】

1)大規模な調査・分析によって理論を明らかにする研究。

一般的な状況や法則を見出すための量的調査・分析を行い、そこでの共通した傾向を明らかにしようとするもの。量的研究・定性的研究、アンケートなど



2)特定の人々の経験や文脈を理解・説明することで理論を作り上げる研究

・これからの実践を構想する上で有効な人物を選択し、その人物の経験・文脈によりそって理解・説明することで理論化を図ろうとする研究。・仮説発見型、質的研究、定性的研究

(例)意思決定型授業を受けた子どもに着目して参与観察し、つまづきや飛躍のポイントを引き出し、最終的に今後の指導方針を設定していったもの。

(例)震災にあった教師と子どものライフストーリー研究によって実態を明らかにし、社会的に意義のある評価方略を提示した。

研究の方法、質的研究に関する情報(保育学研究を中心に更新中)

今回は、保育学や教育学における研究の方法で、とくに質的研究の事例について、いくつかご紹介します。
質的研究は、現場の実態についての丁寧な読み取りや、その実態を記述することが可能です。

また授業研究に代表される実践研究においては、質的研究による現場の読み取りから、仮説を生成したりすることも可能です。



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研究における【内容】は、大別すると以下のようになると思われます。

【研究の内容】

理論研究・・・仮説構築型 と 仮説検証型  
(理論構築やモデル化をめざす)

実証研究・・・実態解明型 と 実態検証型
(ある事柄から知識の獲得をめざす)

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また研究における【方法】では、学問領域によってさまざまですが、保育学や教科教育学においては、以下の方法がよく援用されます。


【研究の方法の一例】

質的研究・・・文章や文字などの質的データの分析から、ある出来事を解明しようとするもの。

量的研究・・・数値や数式を用いて計量的に現象をとらえ、説明しようとするもの。

歴史研究(文献研究)・・・過去の出来事に対し、時期で区分しながら歴史的事実に迫ろうとするもの。


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では以下に保育学や教科教育学に関係のあると思われる質的研究の代表的なものや、方法論についてわかりやすく解説したものを紹介します。参考にしてください。



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修正版グラウンデッド・セオリー・アプローチ(M-GTA)の分析技法
木下 康仁

近年、保育学の質的研究の方法として、よく使われている方法。

https://ci.nii.ac.jp/els/contents110006604099.pdf?id=ART0008565988

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保育学研究における、参与観察とエピソード記述による質的研究の事例

幼児同士の仲間関係形成に伴う造形表現過程の変化

佐川 早季子

保育学研究 55 巻 (2017) 1 号 p. 31-42
公開日: 2017/10/26

https://www.jstage.jst.go.jp/article/reccej/55/1/55_31/_pdf/-char/ja

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臨床心理学をまなぶ6 質的研究法  (東京大学出版会)能智 正博

http://www.utp.or.jp/bd/4-13-015136-8...

社会で必要とされている臨床心理活動を発展させていくためには、新たな臨床心理学カリ­キュラムの開発が重要となります。そこで、臨床心理iネットでは、新たなカリキュラム­の基本となるテキストを紹介する映像を皆様にお届けするシリーズを企画いたしました。

 本企画では、テキストの制作に直接関わった著者や編者等が登場し、その内容を簡潔に紹­介します。多くの皆様にご参照いただければ幸いです。
臨床心理iネットhttp://clin.or.jp/

https://www.youtube.com/watch?v=ufa5_UUXm8M


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多声対話シンポジウム「質的研究の来し方と未来:ナラティヴを巡って」

2012/05/15 に公開


多声対話シンポジウム「質的研究の来し方と未来:ナラティヴを巡って」
徳田治子(高千穂大学)「証言としてのナラティヴ:語りを受け取り、伝えるということ」
2012年2月18日(土)
京都大学本部構内 百周年時計台記念館 国際交流ホール I・II


https://www.youtube.com/watch?v=f6cakyUyC2g

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エスノグラフィー・短縮版(リサーチ・アンド・ディベロプメント)

2012/12/12 に公開

生活者が何を求めているのか、なぜこの商品を選ぶのか...生活者に直接聞いても出てきにくい心の裏側は、その人の生活に踏み込んでこそ見えるものです。
エスノグラフィー』は、生活者に密着し、その人を深く理解することでアンケートやインタビューだけでは見えにくい生活者の行動の背景や価値観を明らかにしていきます。
R&Dでは、数々の業種。テーマで『エスノグラフィー』を実施、様々なステップや手法、仕掛けの組み合わせを提案致します。

https://www.youtube.com/watch?v=XpIdFW61PeI


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プロトコル分析とは

http://kwww3.koshigaya.bunkyo.ac.jp/wiki/index.php/%E3%83%97%E3%83%AD%E3%83%88%E3%82%B3%E3%83%AB%E5%88%86%E6%9E%90

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定性的分析手法(プロトコル分析)を活用した授業分析

http://www2e.biglobe.ne.jp/~ume_home/taikai/tai08-4-1siry.pdf#search=%27%E3%83%97%E3%83%AD%E3%83%88%E3%82%B3%E3%83%AB%E5%88%86%E6%9E%90%27

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ライフストーリーとライフヒストリーの相違

http://ir.tokyo-kasei.ac.jp/metadb/up/kasei/10-0020.pdf#search=%27%E3%83%A9%E3%82%A4%E3%83%95%E3%82%B9%E3%83%88%E3%83%BC%E3%83%AA%E3%83%BC%E7%A0%94%E7%A9%B6%27

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本「初学者ための質的研究26の教え」

質的研究をはじめてやろうと思う人が読むと、わかりやすく、うすい解説書w


初学者のための質的研究26の教え

初学者のための質的研究26の教え


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本「質的研究入門」

欧米の先端の研究方法を紹介。本格的にはこれ!

質的研究入門―“人間の科学”のための方法論

質的研究入門―“人間の科学”のための方法論

研究の方法、量的研究に関する情報(保育学研究を中心に更新中)


今回は、保育学や教育学における研究の方法で、とくに量的研究の事例について、いくつかご紹介します。

量的研究は、ある仮説や実態を検証するために、たとまったデータ、情報を数値化して、明らかにするのに適した方法です。

保育学、教科教育学において量的研究の方法は、保育者や保護者などのアンケート調査をおこない実態を解明するために使われたり、または、ある仮説を検証するために、多数のデータを集めて統計的に結論に導くように使用されたりします。


ただ少し統計的な知識が必要なので、理解するのに少し数学の勉強が必要です(><)


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ところで、研究における【内容】を、大別すると以下のようになると思われます。

【研究の内容】

理論研究・・・仮説構築型 と 仮説検証型  
(理論構築やモデル化をめざす)

実証研究・・・実態解明型 と 実態検証型
(ある事柄から知識の獲得をめざす)

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また研究における【方法】では、学問領域によってさまざまですが、保育学や教科教育学においては、以下の方法がよく援用されます。


【研究の方法の一例】

質的研究・・・文章や文字などの質的データの分析から、ある出来事を解明しようとするもの。

量的研究・・・数値や数式を用いて計量的に現象をとらえ、説明しようとするもの。

歴史研究(文献研究)・・・過去の出来事に対し、時期で区分しながら歴史的事実に迫ろうとするもの。


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では、以下に保育学、教科教育学に関連するであろう量的研究の事例や、方法を簡単に解説したものを紹介します。参考にしてください。

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保育学研究における、質的研究と量的研究を組み合わせた実証研究の事例

原著<論文>

『時間に制約のある片付け場面における保育者の援助と意図』


箕輪 潤子, 秋田 喜代美, 安見 克夫, 増田 時枝, 中坪 史典, 砂上 史子


キーワード: 片付け, 保育者の実践知, 園の実践知

保育学研究 55 巻 (2017) 1 号 p. 6-18


https://www.jstage.jst.go.jp/article/reccej/55/1/55_6/_pdf/-char/ja

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臨床心理学をまなぶ7 量的研究法   (東京大学出版会南風原 朝和

http://www.utp.or.jp/bd/4-13-015137-5...

社会で必要とされている臨床心理活動を発展させていくためには、新たな臨床心理学カリ­キュラムの開発が重要となります。そこで、臨床心理iネットでは、新たなカリキュラム­の基本となるテキストを紹介する映像を皆様にお届けするシリーズを企画いたしました。

 本企画では、テキストの制作に直接関わった著者や編者等が登場し、その内容を簡潔に紹­介します。多くの皆様にご参照いただければ幸いです。

臨床心理iネットhttp://clin.or.jp/

https://www.youtube.com/watch?v=pVCsyR8-LbE


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標準偏差SDの求め方 

【数式なしで見てわかる】標準偏差がどうしてもわからない人へ【卒論・修論執筆者向け】

http://kusanagi.hatenablog.jp/entry/2015/12/13/191845

サルでも分かる!標準偏差の求め方と意味
http://www.sekkachi.com/entry/Heikin_HyoujunHensa_Flow

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因子分析の基本 

心理学や統計学で同じみの研究方法。

量的研究→質問アンケート調査→SD法(あつい⇔さむい、など)→因子分析(−1〜+1の間で原因と推測される、因子負荷量を測定)

日本保育学会の2017年保育学研究 第55巻第一号に記載の秋田喜代美先生らによる
「時間に制約のある片付け場面における保育者の援助と意図」
で、因子分析による量的研究と、アンケート記述に記載の文書の質的研究の合わせ技で研究されています。参考までに。

以下は、因子分析の基本についてネットででていた解説PDFファイルです。

http://www.team1mile.com/asarin/hus/ip-hus/materials/factor.pdf#search=%27%E5%9B%A0%E5%AD%90%E5%88%86%E6%9E%90+%E5%B9%B3%E5%9D%87%E8%A9%95%E5%AE%9A%E5%80%A4%27

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論文の種類と位置づけ

いきなりですが、論文って読みにくいでよねww
いろいろ専門的な用語がでてきたり、書き方が独特であったりと、なかなか読解に苦労します。

しかし論文って、どういう目的で書かれているのか、論文の種類と位置づけや、研究の内容や方法論などがわかると、論文独特の書き方を速読して、理解できることができるようになると思います。たぶんヽ(´▽`)/

また、ネット上には信憑性の低い文章や情報もたくさんありますから、どのような文章が、信憑性や、新しさがあるのか、確認する上でも、それぞれ種類の異なる論文が学会と学会誌のシステムの中で、どのように位置づけられているのかを理解していると便利です。

ちなみにネットで読むことができる論文も、査読あり、なし、またはここ10年ぐらいのものか、それより前のものかでも、かなり質や内容が異なるように思います。研究の内容や方法は5年ごとに進化しているように見えますので・・・



それでは、以下に、慶應義塾大学湘南藤沢メディアセンター ライティング&リサーチコンサルタントより引用した論文種類と位置づけを紹介します。  http://wrc.sfc.keio.ac.jp/?p=129


論文の種類

原著論文(Original article)

学位論文 (thesis)

総説・調査論文 (review, survey)

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抄録 (abstract)

技術報告 (technical report)

ポスター (poster)

ポジションペーパー (position paper)

レター・論評 (letters)

論文 (Regular articles, Original articles)

短報・速報 (Brief communication, Rapid communication, short communication)

資料 (Technical material)

訂正記事 (Corrigendum, erratum)

簡易論文 (short note)

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原著論文

 主に学術雑誌に掲載され、著者のオリジナリティを有し、著者がその成果のオーナーシップを持ち(plagiarismの恐れが無い、二重投稿でない)、原則的に未発表である事などの学術雑誌の規定に則る形で掲載されるものである。

 取り扱う問題が原則的に1つ(取り扱う問題が複数だと内容が発散し著者としての結論が出しにくいため、限定的に対象を絞っていたり)で、目的と結論が明確であること。結論を導くために調査・実験を行い、提案する手法や方法論が客観的に有効かを評価された上で論じられている必要がある。結論への過程に考察や残された課題についても言及されていたりする。

 また、論文で論じられている方法とその結果については、再現性があることが求められる。再現性とは、その手法を手順通りに再現した場合、同じ結果が得られる事が保証されている、という事である。

 論文の体裁は決められた規約に則り整えられ、厳格な査読システム(peer-review、double-blinded)を経て掲載される。そのため、原著論文が採録・出版されるという事は、該当分野の有識者によってその成果や有効性が認められた、という事である。

キーワード:「論文の構成・体裁」「査読システムが存在する理由」「未発表論文とは」「新規性


*原著論文(Original article)→アートartの文字が入っているのに注目!!


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学位論文 (thesis)

学士論文 (Bachelor thesis)
修士論文 (Mater thesis)
博士論文 (Doctoral thesis, Dissertation)

原著論文に似ているが、論文の中で取り扱う問題が複数ある場合もある。体裁によっては原著論文を複数繋ぎ合わせたものもあるため、個々の問題が複数有り、それらをまとめており、考察・議論・ある一定の結論づけがなされる。特に博士論文はその傾向が強く、本人にとっての研究活動の総括という意味でレビュー論文に似ている。

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その他の論文

広義の意味での論文の殆どは上述した2つ以外となる。厳格な査読システムを経らずとも発表する事の出来る冊子に掲載されるもの等、多くの論文形態は原著論文でも学位論文でも無い。

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論文の違い

掲載論文(学術会議、学術雑誌)での投稿区分、掲載媒体での違い

会議録・議事録 (conference proceedings)
論文誌 (journal, transaction)
専門書 (Book)

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論文の区分による違い

総説・調査論文 (review, survey)

総説・調査論文とは、特定の分野やテーマに関する著名な先行研究(原著論文など)を集め、体系立ててまとめることで、特定の問題へのアプローチや認識を整理し、それらの問題解決のための各種手法の有効性評価を行う事が目的。上で述べたように、その分野を俯瞰して捉える事が出来るため、その分野の研究を始める上での道標となる。何が解決されており、何がされていないかが明確になるため、次に解決すべき問題が浮き彫りになる事が期待される。あるいは、問題に対しての手法などが一定の成熟度を持っているかが確認出来る。この調査論文自体に新しい事実や成果の発表は無く、分野全体の概要を知る事が出来る、という位置づけ。


抄録 (abstract)
技術報告 (technical report)
ポスター (poster)
ポジションペーパー (position paper)
レター・論評 (letters)
論文 (Regular articles, Original articles)
短報・速報 (Brief communication, Rapid communication, short communication)
資料 (Technical material)
訂正記事 (Corrigendum, erratum)
簡易論文 (short note)


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長さによる区分

ショートペーパー (short paper)
おおよそ2〜6ページのもの

フルペーパー・ロングペーパー (full paper, long paper)
おおよそ6〜12ページあるいは制限がないもの

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査読の有無による区分

査読付き
査読なし


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ここからはブログの中の人、ツージーによる研究の内容と方法についてのまとめです。
この辺の情報も、かなり混乱錯綜している感じなので、5年に一度くらい定期的に、各研究分野の学会誌に、研究内容と方法に関する、まとめ、総説、レビューがあると大助かりなのですが、保育学や教科教育学は、なかなか科学的に書く、再現性を保証するなど、難しい課題があり、発展途上のような気がしますww


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研究における【内容】は、大別すると以下のようになると思われます。

また研究における【方法】では、学問領域によってさまざまですが、保育学や教科教育学においては、以下の方法がよく援用されます。


【研究の内容】

理論研究・・・仮説構築型 と 仮説検証型  
(理論構築やモデル化をめざす)

実証研究・・・実態解明型 と 実態検証型
(ある事柄から知識の獲得をめざす)

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【研究の方法の一例】

質的研究・・・文章や文字などの質的データの分析から、ある出来事を解明しようとするもの。

量的研究・・・数値や数式を用いて計量的に現象をとらえ、説明しようとするもの。

歴史研究(文献研究)・・・過去の出来事に対し、時期で区分しながら歴史的事実に迫ろうとするもの。




以上 随時内容を更新

論文の書き方、先行研究の調べ方に関する情報

論文の書き方は、学問領域によって異なりますが、大枠のところで共通しているのは、章立てなどを立てる場合に、文章全体に対しての構造や様式(スタイル)があるというところでしょうか。

また「論文の種類と位置づけ」で書いたように、原著論文では、著者のオリジナルであること、新規制があること取り扱う問題が原則的に1つで、目的と結論が明確であることなどがあげられます。

以上、慶應義塾大学湘南藤沢メディアセンター ライティング&リサーチコンサルタントの内容を意訳  http://wrc.sfc.keio.ac.jp/?p=129


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それでは以下に代表的な論文の書き方や、様式(スタイル)についてご紹介します。


IMRAD(イムラッド)

IMRAD(IPA: /ˈɪmræd/、(イムラッド)は、文章構成 (Organization) の型式 (Style) の名称の1つである。主に実証研究に基づく自然科学、工学、医学、社会科学、一部の人文科学の論文において、この形式に従った章立てが、よく採用されている。

また、論文以外でも、学会発表のスライドやポスターや、学生実習等のレポートでも、そのような構成がみられることがある。



IMRADの名前は、

Introduction, 導入(先行研究を踏まえた上での、問題と目的)

Methods, 研究方法

Results 結果

And

Discussion 考察

の略に因む。その名前の由来通り、IMRAD型の文章は、その骨格部が、少なくともIntroduction, Methods, Results, Discussionの4つの部分に分かれることを特徴とする。


通常はIntroductionの前に、Title(タイトル; T)をおくことや、Discussionの後にConclusion(まとめ; C)を書くことがほぼ必須で、ほとんどの場合、Titleの後(Introductionの前)にAbstract(アブストラクト; A 本文全体の要約)が入るのが普通である。


 また、文章の要素という程ではないが、それに準ずる役割を担うものとして、文章の最後に、謝辞や参考文献一覧、脚注が書かれていることがほとんどである。そのため本記事では、骨格部分に加え、Title、Abstract、Conclusion等を含めた構成のことを、IMRAD型の定義とする。



・Introduction :(何を研究したのか?、何故それを研究したのか)
・Methods :(具体的には何をしたのか?)
・Results :(何がわかったのか?)
・Discussion :(あなたが見つけたことは何を意味するのか?)
・Conclusion :(この研究を通じて得られたものは?)


https://ja.wikipedia.org/wiki/IMRAD ←より詳しくはこちらより、引用元



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先行研究はどこで見つけたらよいでしょう?


A インターネット上で探す場合は,

J-STAGE( https://www.jstage.jst.go.jp/browse/-char/ja )

CiNii ( http://ci.nii.ac.jp/ ) や

Google Scholar ( http://scholar.google.co.jp/ )

などを利用.

自分の研究に関連するキーワードを入力して検索することで,先行研究の論文を探すことができます.

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保育学 幼児教育学 美術科教育などの学会誌閲覧サイト

保育学研究
https://www.jstage.jst.go.jp/browse/reccej/55/1/_contents/-char/ja

美術教育学:美術科教育学会誌
https://www.jstage.jst.go.jp/browse/aaej/-char/ja

美術教育学研究 大学美術教育学会
https://www.jstage.jst.go.jp/browse/uaesj/-char/ja/


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先行研究調査の重要性(情報分野)

先行研究を把握する・調べる ー「サーベイ」の重要度

多くの場合、その分野のフロントランナーや著名な方がまとめてくれています。

先行研究調査を行うことは、

そもそもどのような問題が存在しているか?
問題の本質が何であるか?問題の解決が求められているのか?
自分の研究・提案したい手法が分野全体としてどの立ち位置にあるか?
他者がすでに着手している問題かどうか?解決済みであるか?
着手されているのであれば、競争相手がどこの誰であるか?
自分の提案に新規性があるか?
自分の提案の方が他者の提案よりも有効であるか?


自分の手法における客観的評価方法の有無について
を知る上で欠かせない作業になります。

そのため、研究活動全体のうち、非常に多くの時間を先行研究調査に費やす事になります。研究活動のスケジューリングを行う際に、先行研究調査に十分な時間がとれるか?は期限内で研究活動を遂行出来るかという実現可能性を知る上で大切です。締め切り間近で先行研究調査が十分に行えていなかった、ということにならないようにしっかり時間を設けて準備しましょう。

http://wrc.sfc.keio.ac.jp/?p=131 ←詳細、引用元

慶應義塾大学湘南藤沢メディアセンター ライティング&リサーチコンサルタントより


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論文の書き方(How to write an academic paper)の詳細はこちらより

慶應義塾大学湘南藤沢メディアセンター ライティング&リサーチコンサルタントより
http://wrc.sfc.keio.ac.jp/?page_id=21



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以下は、慶應義塾大学 教養研究センター設置科目 アカデミック・スキルズの授業を映像でご覧いただけます。



「論文作成のプロセス」アカデミック・スキルズ : 迫 桂(経済学部)

→論文とは何かが10分でわかりやすく解説!


https://www.youtube.com/watch?v=FfIk29rA5Xs&list=PL7n35uo8poSEO0qF-FHMwlvIedgpUnF-r


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「テーマの発見と設定」アカデミック・スキルズ :不破有理(経済学部)


現代アートを制作するときのテーマの発見と設定の仕方の参考にもなります。



https://www.youtube.com/watch?v=fJOEEp8M6cw&index=2&list=PL7n35uo8poSEO0qF-FHMwlvIedgpUnF-r


WRCトークショー「レポート作成のコツ」

2016/06/07 に公開

ライティング&リサーチコンサルタントによるトークショー「レポート作成のコツ」収録映像です。(開催日 2016年5月25日(水) 16:30-18:00)レポートのテーマ設定や書き方、さらに良いレポートを書くコツを具体例を交えてパネルディスカッション形式で検討しました。

https://www.youtube.com/watch?v=vLHB0HqV20o



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本「ゼロからわかる大学生のためのレポート・論文の書き方」

はじめて論文を書こう、読もうという人に、おすすめ!

ゼロからわかる大学生のためのレポート・論文の書き方

ゼロからわかる大学生のためのレポート・論文の書き方


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本「社会科学系のための「優秀論文」作成術―プロの学術論文から卒論まで」

社会科学系の本だが、美術科教育と同じ領域横断的、学際的な内容で、かつ人を相手にした研究(人文科学)なので、参考になる本。おすすめ!

社会科学系のための「優秀論文」作成術―プロの学術論文から卒論まで

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