論文の書き方、先行研究の調べ方に関する情報
論文の書き方は、学問領域によって異なりますが、大枠のところで共通しているのは、章立てなどを立てる場合に、文章全体に対しての構造や様式(スタイル)があるというところでしょうか。
また「論文の種類と位置づけ」で書いたように、原著論文では、著者のオリジナルであること、新規制があること。取り扱う問題が原則的に1つで、目的と結論が明確であることなどがあげられます。
以上、慶應義塾大学湘南藤沢メディアセンター ライティング&リサーチコンサルタントの内容を意訳 http://wrc.sfc.keio.ac.jp/?p=129
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それでは以下に代表的な論文の書き方や、様式(スタイル)についてご紹介します。
IMRAD(イムラッド)
IMRAD(IPA: /ˈɪmræd/、(イムラッド)は、文章構成 (Organization) の型式 (Style) の名称の1つである。主に実証研究に基づく自然科学、工学、医学、社会科学、一部の人文科学の論文において、この形式に従った章立てが、よく採用されている。
また、論文以外でも、学会発表のスライドやポスターや、学生実習等のレポートでも、そのような構成がみられることがある。
IMRADの名前は、
Introduction, 導入(先行研究を踏まえた上での、問題と目的)
Methods, 研究方法
Results 結果
And
Discussion 考察
の略に因む。その名前の由来通り、IMRAD型の文章は、その骨格部が、少なくともIntroduction, Methods, Results, Discussionの4つの部分に分かれることを特徴とする。
通常はIntroductionの前に、Title(タイトル; T)をおくことや、Discussionの後にConclusion(まとめ; C)を書くことがほぼ必須で、ほとんどの場合、Titleの後(Introductionの前)にAbstract(アブストラクト; A 本文全体の要約)が入るのが普通である。
また、文章の要素という程ではないが、それに準ずる役割を担うものとして、文章の最後に、謝辞や参考文献一覧、脚注が書かれていることがほとんどである。そのため本記事では、骨格部分に加え、Title、Abstract、Conclusion等を含めた構成のことを、IMRAD型の定義とする。
・Introduction :(何を研究したのか?、何故それを研究したのか)
・Methods :(具体的には何をしたのか?)
・Results :(何がわかったのか?)
・Discussion :(あなたが見つけたことは何を意味するのか?)
・Conclusion :(この研究を通じて得られたものは?)
https://ja.wikipedia.org/wiki/IMRAD ←より詳しくはこちらより、引用元
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先行研究はどこで見つけたらよいでしょう?
A インターネット上で探す場合は,
J-STAGE( https://www.jstage.jst.go.jp/browse/-char/ja )
CiNii ( http://ci.nii.ac.jp/ ) や
Google Scholar ( http://scholar.google.co.jp/ )
などを利用.
自分の研究に関連するキーワードを入力して検索することで,先行研究の論文を探すことができます.
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保育学 幼児教育学 美術科教育などの学会誌閲覧サイト
保育学研究
https://www.jstage.jst.go.jp/browse/reccej/55/1/_contents/-char/ja
美術教育学:美術科教育学会誌
https://www.jstage.jst.go.jp/browse/aaej/-char/ja
美術教育学研究 大学美術教育学会
https://www.jstage.jst.go.jp/browse/uaesj/-char/ja/
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先行研究調査の重要性(情報分野)
先行研究を把握する・調べる ー「サーベイ」の重要度
多くの場合、その分野のフロントランナーや著名な方がまとめてくれています。
先行研究調査を行うことは、
そもそもどのような問題が存在しているか?
問題の本質が何であるか?問題の解決が求められているのか?
自分の研究・提案したい手法が分野全体としてどの立ち位置にあるか?
他者がすでに着手している問題かどうか?解決済みであるか?
着手されているのであれば、競争相手がどこの誰であるか?
自分の提案に新規性があるか?
自分の提案の方が他者の提案よりも有効であるか?
自分の手法における客観的評価方法の有無について
を知る上で欠かせない作業になります。
そのため、研究活動全体のうち、非常に多くの時間を先行研究調査に費やす事になります。研究活動のスケジューリングを行う際に、先行研究調査に十分な時間がとれるか?は期限内で研究活動を遂行出来るかという実現可能性を知る上で大切です。締め切り間近で先行研究調査が十分に行えていなかった、ということにならないようにしっかり時間を設けて準備しましょう。
http://wrc.sfc.keio.ac.jp/?p=131 ←詳細、引用元
慶應義塾大学湘南藤沢メディアセンター ライティング&リサーチコンサルタントより
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論文の書き方(How to write an academic paper)の詳細はこちらより
慶應義塾大学湘南藤沢メディアセンター ライティング&リサーチコンサルタントより
http://wrc.sfc.keio.ac.jp/?page_id=21
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以下は、慶應義塾大学 教養研究センター設置科目 アカデミック・スキルズの授業を映像でご覧いただけます。
「論文作成のプロセス」アカデミック・スキルズ : 迫 桂(経済学部)
→論文とは何かが10分でわかりやすく解説!
https://www.youtube.com/watch?v=FfIk29rA5Xs&list=PL7n35uo8poSEO0qF-FHMwlvIedgpUnF-r
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「テーマの発見と設定」アカデミック・スキルズ :不破有理(経済学部)
→現代アートを制作するときのテーマの発見と設定の仕方の参考にもなります。
https://www.youtube.com/watch?v=fJOEEp8M6cw&index=2&list=PL7n35uo8poSEO0qF-FHMwlvIedgpUnF-r
2016/06/07 に公開
ライティング&リサーチコンサルタントによるトークショー「レポート作成のコツ」収録映像です。(開催日 2016年5月25日(水) 16:30-18:00)レポートのテーマ設定や書き方、さらに良いレポートを書くコツを具体例を交えてパネルディスカッション形式で検討しました。
https://www.youtube.com/watch?v=vLHB0HqV20o
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本「ゼロからわかる大学生のためのレポート・論文の書き方」
はじめて論文を書こう、読もうという人に、おすすめ!

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