研究の方法、量的研究に関する情報(保育学研究を中心に更新中)
今回は、保育学や教育学における研究の方法で、とくに量的研究の事例について、いくつかご紹介します。
量的研究は、ある仮説や実態を検証するために、たとまったデータ、情報を数値化して、明らかにするのに適した方法です。
保育学、教科教育学において量的研究の方法は、保育者や保護者などのアンケート調査をおこない実態を解明するために使われたり、または、ある仮説を検証するために、多数のデータを集めて統計的に結論に導くように使用されたりします。
ただ少し統計的な知識が必要なので、理解するのに少し数学の勉強が必要です(><)
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ところで、研究における【内容】を、大別すると以下のようになると思われます。
【研究の内容】
理論研究・・・仮説構築型 と 仮説検証型
(理論構築やモデル化をめざす)
実証研究・・・実態解明型 と 実態検証型
(ある事柄から知識の獲得をめざす)
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また研究における【方法】では、学問領域によってさまざまですが、保育学や教科教育学においては、以下の方法がよく援用されます。
【研究の方法の一例】
質的研究・・・文章や文字などの質的データの分析から、ある出来事を解明しようとするもの。
量的研究・・・数値や数式を用いて計量的に現象をとらえ、説明しようとするもの。
歴史研究(文献研究)・・・過去の出来事に対し、時期で区分しながら歴史的事実に迫ろうとするもの。
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では、以下に保育学、教科教育学に関連するであろう量的研究の事例や、方法を簡単に解説したものを紹介します。参考にしてください。
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保育学研究における、質的研究と量的研究を組み合わせた実証研究の事例
原著<論文>
『時間に制約のある片付け場面における保育者の援助と意図』
箕輪 潤子, 秋田 喜代美, 安見 克夫, 増田 時枝, 中坪 史典, 砂上 史子
キーワード: 片付け, 保育者の実践知, 園の実践知
保育学研究 55 巻 (2017) 1 号 p. 6-18
https://www.jstage.jst.go.jp/article/reccej/55/1/55_6/_pdf/-char/ja
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臨床心理学をまなぶ7 量的研究法 (東京大学出版会)南風原 朝和
http://www.utp.or.jp/bd/4-13-015137-5...
社会で必要とされている臨床心理活動を発展させていくためには、新たな臨床心理学カリキュラムの開発が重要となります。そこで、臨床心理iネットでは、新たなカリキュラムの基本となるテキストを紹介する映像を皆様にお届けするシリーズを企画いたしました。
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臨床心理iネットhttp://clin.or.jp/
https://www.youtube.com/watch?v=pVCsyR8-LbE
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標準偏差SDの求め方
【数式なしで見てわかる】標準偏差がどうしてもわからない人へ【卒論・修論執筆者向け】
http://kusanagi.hatenablog.jp/entry/2015/12/13/191845
サルでも分かる!標準偏差の求め方と意味
http://www.sekkachi.com/entry/Heikin_HyoujunHensa_Flow
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因子分析の基本
心理学や統計学で同じみの研究方法。
量的研究→質問アンケート調査→SD法(あつい⇔さむい、など)→因子分析(−1〜+1の間で原因と推測される、因子負荷量を測定)
日本保育学会の2017年保育学研究 第55巻第一号に記載の秋田喜代美先生らによる
「時間に制約のある片付け場面における保育者の援助と意図」
で、因子分析による量的研究と、アンケート記述に記載の文書の質的研究の合わせ技で研究されています。参考までに。
以下は、因子分析の基本についてネットででていた解説PDFファイルです。
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