アート系トーク番組 art air の日記

アート・美術・幼児造形などについて

初詣 平安神宮 とシェル美術賞展


初詣に行ってきました。

おみくじは「吉」でした(^0^)






平安神宮の近くにある京都市美術館別館で

開催されていた「シェル美術賞」にも行ってきました。

実は、こちらがお目当てで寒風ふきすさむ中

京都に行ってきました。








入賞作品↓







ネットの画像で見るのと実物は

やはりずいぶん違います。

1,144名の作家の1,700点に及ぶ作品の中から

選ばれた40数名だけあって実物の絵肌は

どれもかなりのクウォリティーがありました。

こんな塗り方や描き方があるのかと

ずいぶん参考になります。




その一方で、描かれているテーマやイメージ

または画面の処理の仕方などが、

現在の有名アーティストの絵画の模倣を

したものが、ずいぶんあり残念でした。

あきらかな模倣は全体の1/3程度は

あったでしょうか。




タル・アールの原色厚塗りの画面処理の模倣


リュック・タイマンスの写真を利用した色面構成の画面処理


ローラー・オーウェンスの日本画の木のイメージを
盗用して画面を作る盗用の盗用


などなど






もちろん、まったくのオリジナルはありえないですし

まねすることで、学び成長することは、

とても とても大事なことです。



しかし安易に絵画の強度をあげるために

他の作家の絵肌だけをまねた作品を

審査員や批評家が評価し

公募展などで入選させていくと、

いつまでたっても、海外の新しい動向を

まねた作品ばかりがアート界にふわふわと

あぶくのように、あらわれては消えていくという

はかない業界になってしまいます。




まねからスタートし、そこに何を見出して

何を生んでいくのか?

その時代、その場所の固有の価値観や

思いをしっかりと受け止めて

文化が、つみ上がっていくような公募展に

なっていけばいいなと思いました。